ボイラ漏洩はどんな部位で起こる?

こんにちは。Smart Inspection開発者の西田です。今日は、「みんなの大敵」ボイラ漏洩事故が一体どんな部位で発生するのかについて書いてみたいと思います。

前回の記事でどのような原因で漏洩事故が発生するかを書いていますので、是非こちらも合わせて読んでみてください。

さて、漏洩がどんな部位で発生するか?についてですが、まず大きく全体像をつかむためにボイラの部位をいくつかのエリアに区切っていきましょう。

ボイラのエリア

エリアをどのように分ければ良いかというところですが、以前にも参照した電力保安統計に登場してもらいましょう。

この統計の53/85ページを見ると、自家発電汽力発電設備の事故の内、ボイラで起こった事故の部位が示されています。このうち上位3つは以下になっていますね。

  • 火炉  (22件)
  • 過熱器管(11件)
  • 節炭器管(4件)
ボイラプラントの鳥瞰図

外面を切り取ったボイラプラントの鳥瞰図に手書きで表現すると以下の通りです。

一つ目が火炉です。少しわかりづらいのですが、過熱器や節炭器を覆うようにチューブが走っています。

火炉

二つ目が過熱器です。

過熱器

三つ目が節炭器です。

節炭器

こんな感じでボイラ設備のエリアが分かれています。

もう少し細かく分けるならば、過熱器は、1次過熱器、2次過熱器もありますし、設備によっては再熱器もあります。

また、節炭器も上段、下段など言った形で分かれていますし、火炉も前側、うしろ側、左側、右側でそれぞれ前壁、後壁、左側壁、右側壁と呼んだりします。

火炉は天井や炉底もあります。ここも漏洩事故発生部位です。

青色でマークした部分以外にも、管寄せという設備があってそれぞれの部位を走っているチューブを一つにまとめるようなものもありますし、節炭器のような設備を吊り下げるための吊り下げ管もあります。

これらも同じように事故が発生する要注意設備と呼べると思います。

どの部位で事故になるか?

このようにエリアに分けて事故が発生している部位を見ていくとわかりやすいのですが、ボイラプラントの内、耐圧部と呼ばれる高温・高圧になっている部位はほぼ全域にわたって事故が発生しているということが分かります。

ここで改めて前回の記事でも引用したコメントを繰り返してみたいと思います。

漏洩事故の99%は検査していなかった部位で起こる

MHPSベテランエンジニア談

ボイラ設備の体格は非常に大きく、数十メートル単位の高さ、幅、奥行きを持っています。「事故は検査をしていなかったところから」と言われると、検査をしっかりとやりたくなりますよね。

物理的にたくさんの人と時間をかければこの巨大な構造物のすべてを検査し尽くすことができるかもしれません。しかし、どのお客様も、定期検査の期間と予算はあらかじめ決められていることがほとんどです。

発電事業者のお客様であれば、事業計画、自家発電設備のお客様であれば、その業界の景気、本社や工場の方針に影響を受け、決められた期間と予算の中でやりくりしなければなりません。

そこで知恵を絞りたいのはどんなボイラ型式や燃料など仕様と、どんな運転時間など使用状況からどんな事故がどんな部位で多いのかという傾向を掴むところです。ベテランさんがいればある程度、その設備の弱点がどのようなものなのかは把握しやすいでしょうが、退職されてしまったりしてうまく技能伝承が進んでいないケースも散見されます。

私たちのサービス「Smart Inspection」では、当社が過去に経験した2500以上の漏洩事故データからどのような燃料や型式のボイラ設備がどの程度の累積発停回数、累積運転時間となったときに、どのような部位でどのような事象による漏洩が多かったかを定量的にご提示し、お客様の検査計画をサポートさせていただいております。

短期間、低予算でも適切な検査を実施したいと思っていらっしゃるお客様は是非お声かけくださいませ!

最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。今後も定期的に更新してまいりますので是非お付き合いくださいませ!

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