事故・トラブル資料の賢い活用方法

こんにちは!前回の記事では若手の保全担当者が上手に技能伝承をしていくキッカケとして事故・トラブルに関する過去の資料をご紹介しました。今回はもう少し具体的な活用方法について書いていきたいと思います。

さて、みなさまの職場では事故・トラブル資料というとどのような形で保管されていますでしょうか?大切な資料なので多くの場合、古い資料であったとしても大切に保管されているケースがほとんどです。

こんな感じでしょうか?

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それともこんな感じでしょうか?

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もしくはこんな感じですか?

日本中さまざまなお客様をご訪問させていただきましたが、状況はさまざまです。一般的な傾向としては、老朽設備を保有されていて、ベテランの方が切り盛りされているような職場は意外とキングファイルのまま放置されているケースがけっこうありました。

また、ファイルサーバが用意されているケースでもそこにしっかりとデータが保管されているかというと完ぺきではないという場合が多いように思います。

ビジネスパーソンとは言え、人間なんて動物ですから、人それぞれ性格があっていくら上から指示されても決められた形でファイルを保管するのはなかなかうまく行かないですよね。

何を隠そう弊社も完璧ではなく、古いものはまだ微妙にキングファイルのままになってしまっているものが残っています。

さて、このような資料をどのようにすればうまく活用していけるのでしょうか?今回はシンプルに2つほどご紹介いたします。

オススメ①”読む”

まずはものすごく当たり前のことなのですが、やっぱり読むって大切ですよね。昔の人やすぐそこにいるベテランさんが以前に苦労したトラブルなどが多くの場合、資料として残されています。なので新人さんや若手の方はぜひお時間を見つけてひとつづつ読んでみてください。

もし量がありすぎて大変な場合は、自分が保全業務を担当している設備だけでも良いので読んでみてはいかがでしょうか?

すると大体の資料で共通して書いてあるのが、発生部位、発生内容、原因と対策です。

たとえばボイラチューブ漏洩トラブルであれば、こんな感じでしょうか?

”…節炭器のスーツブロワ近くで1段目の管で、漏洩が発生しました。推定される原因が噴射蒸気により減肉したものと思います。対策はプロテクターを設置し、次回の定期検査でスーツブロワの周りをすべて検査します…”

発生部位は、スーツブロワ近くの管であり、発生内容は漏洩であり、原因は噴射蒸気の減肉、対策はプロテクターの設置と検査ですね。

ベテランの方はこのようにトラブルの事例を体験するごとにこうして、

「発生部位ー発生内容ー原因ー対策」

をひとまとまりにして記憶していくので引き出しがたくさんつくられていきます。次にボイラの保全計画をするときには必ず、節炭器のスーツブロワ近くの減肉状態が気になるはずです。

ぜひ若手の皆様もトラブル事例を可能な範囲で読んでいくことで疑似的にトラブルを経験し、ご自身の引き出しに追加されてはいかがでしょうか?

ボイラだけでなく、ポンプでもファンでもタービンでもこの関係をひとまとまりにして押さえていくことで引き出しが増えていくと思います。

オススメ②”検索できるようにする”

次のオススメは検索できるようにすることです。ここでいう”検索”とはいわゆるエンタープライズサーチと呼ばれたり全文検索と呼ばれたりする分野なのですが、みなさまのなじみがあるものとしてはグーグルなどが提供している検索エンジンで探せるようにすることです。

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過去のさかのぼってトラブルや事故の資料を全部読むのは大変ですよね。ハインリッヒの法則というものがあって、大きなトラブルが一つ発生するときには、軽微な事故・災害が29件、さらにヒヤリハットといわれるものは300件発生しているといいます。発電プラントは何十年も使われるし、さまざまな機器で構成されているため読み始めるとなかなか大変なのではないでしょうか?

そこで便利なのがこのエンタープライズサーチというものです。

読む方式ですと、

「発生部位ー発生内容ー原因ー対策」を頭の中に入れておかなければなりませんが、検索はそれを補ってくれます。たとえばご自身が担当している設備「押込通風機」でいつもと違う振動が発生したとしましょう。

その時、ベテランの方ならぱっとこの原因と対策を反射的に思い出し、アクションを決めていけるのですが、若手の方は戸惑ってしまうと思います。

そんな時にこのエンタープライズサーチは便利です。若手の方でも「押込通風機 振動」と入力して検索すれば過去のトラブル事例から類似した資料を探し出してくることが可能です。そこには当時の担当者が検討した結果、推定した原因や実施した対策が記載されているはずですから、きっと今目の前で起こっているトラブルへの対処が早くなると思います。

エンタープライズサーチ導入に興味を持っていただけたお客様はぜひ弊社へお声掛けくださいませ。

以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今後も保全業務に関わるみなさまにとって有意義な記事を書いてまいりますので是非フォローをよろしくお願いいたします。(フォローいただくと記事が更新されたときに自動的にメールで通知されます)

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