ボイラ制御基本の「キ」~新入社員にわかりやすく解説します~

こんにちは。今回は、苦手な人も多い制御について書きたいと思います。

その名も、”ボイラ制御 基本の「キ」”。制御なんて見たことも聞いたこともありません!という方向けに超簡単に説明しますので、例えば新入社員のみなさんに紹介してみてください。難しい話はすっ飛ばして書いているので、お詳しい方はどうぞご容赦ください。

(キーワード:主蒸気圧力制御、主蒸気温度制御、ドラムレベル制御)

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ボイラ=大きなやかん

多くの教科書でこう表現をしているのですが、この表現、大正解です。これから色々なボイラを見た際、「大きなやかんがたくさん並んでるなー」くらいに思ってください。「燃料は何を使っているのかな?」「蒸気の使い道は何だろう?」まで考えることができたら100点です。

さて、ボイラとやかんの違いはその目的です。やかんの目的はお湯を沸かすことなので、お湯が沸いたら火を止めますよね。ボイラは蒸気を発生させるために使用するので沸騰したあとも火をくべ続けます。沸騰中、注ぎ口からピーピーと出ている水蒸気(=蒸気)が一番の目的なのです。この沸騰中のやかんのイメージは後で使います。

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蒸気にも良し悪しがある?

みなさんが運用しているボイラから出てきた蒸気は、製造設備であったり蒸気タービンであったり、色々な用途で利用しているはずです。

蒸気だったらなんでも良いかというと違って、受け取る側にも「こんな蒸気送ってほしいな~」、「こういう蒸気は送らないでね!」という要望があります。

それが、圧力と温度です。

ピンとこない方は、水道をイメージしてください。普段使っている水道の蛇口、大体いつも同じくらい捻れば、同じくらいの水の量が出てきますよね。

ちょろちょろと出していたらいきなりバシャーっとなったり挙句の果てには出なくなった、なんてことにならないように、水道局の方が水圧をいつも管理してくれているのです。

温度については、お風呂のシャワーをイメージしてもらえると、いきなり熱くなったり冷たくなったりするのは困るということを理解してもらえると思います。

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つまり、水道における水道局の役割を担っているのが、ボイラの制御システムであり、運転員の方達なのです。

主蒸気圧力、主蒸気温度、ドラムレベル制御

 話を沸騰中のやかんに戻しましょう。沸騰中のやかん、さらに強火にしたらどうなると思いますか?

A:変わらない

B:もっと激しく沸騰する

C:少し沸騰が弱くなる

答えは、Bです。笛付きのやかんであれば音がより大きくなるはずです。つまり笛を力いっぱい吹くようにやかんから出てくる蒸気の圧力が高くなっているのです。

反対に、弱火にしたらどうなるか、もうお分かりですね。そう、Cです。やかんにとっての火力はボイラにとって燃料の投入量です。つまり、圧力は燃料流量で制御しているんですね。

では、やかんから出てくる蒸気の温度はどうでしょう。沸騰中のやかん、さらに強火にしたら温度は高くなるでしょうか、それとも変わらないでしょうか。

答えは、Aです。やかんの水は100℃で沸騰することは小学校で習ったと思います。強火だろうが弱火だろうが、100℃で沸騰することに違いはありません。

厳密に言えば、やかん(ボイラ)の形状や環境によって異なってくるのですが、ここではA:変わらないと覚えてもらって構いません。

では、80℃の蒸気が欲しいと言われたら、どのように温度を下げれば良いでしょうか。答えを先に言うと、ボイラに備わっている減温器や過熱低減器(スプレー)という機器によって温度調整をします。

ちょっとイメージしにくいですよね。例えとして参考になるか悩みますが、ここのところ毎年訪れる猛暑日対策に使われている、ミストシャワーをご存じですか。あれ、ホースで水を撒いているのと同じことですけど、かかってもそんなにビショビショになりませんよね。けど少し涼しく感じる、あのイメージです。出てきた熱々の蒸気に、シューッと水をスプレーしてあげれば良いんですね。

あともう一つ、ドラムレベル制御というものがあります。やかんの空焚きは危ないよ!と子どもの頃に教わったことがあるかもしれませんが、ボイラのドラムも同じで、空焚きはとっても危険と覚えておいてください。

反対に、水がたっぽんたっぽんの状態も、やかんから熱湯が噴き出て火傷する危険があるように、後流の蒸気タービンなどを傷つける恐れがあります。

そのため、沸騰して出ていった水と同じ量だけ、ポンプで水を追加(給水)してあげないといけないんですね。

https://www.mhps.com/jp/products/boilers/index.html

まとめ

ここまでの説明で難しいところはありましたか?整理すると、ボイラは製造設備や蒸気タービンの要求する蒸気を作るため、

 主蒸気圧力 ← 燃料流量(石炭、ガス、油、バイオマス燃料など)

 主蒸気温度 ← スプレー水量(減温器や過熱低減器)

 ドラムレベル ← 給水量

を用いて、調節しているんですね。

そのために、ボイラには圧力計や温度計といった”計器”がたくさんあり、その値を読み取る”制御装置”、実際に操作する制御弁やポンプなど”計装品”が設置されているんですね。このあたりの話は機会があれば書きたいと思います。

 ボイラ制御 基本の「キ」いかがだったでしょうか。簡単すぎる、こういう話が聞きたいなどご意見ありましたら、お気軽にコメントしてもらえればと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました!また読者の皆様にとって有益な記事を書いていきますので、是非フォローをお願い致します。

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