発電プラントの新しい日常(操業編)

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こんにちは。今回は、発電プラントの日々の操業に関わるお話です。”データの時代”だというのは分かったけど、「具体的にどんなことをするんだろう」ということ疑問に思っていらっしゃる方に向けて、私なりに運転データの監視業務のケースでご紹介させていただきます。これを読めば、何か取り組むにあたり、ちょっとしたヒントになるかもしれません。

man with hand on temple looking at laptop
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何に困っているか

まず初めにスタートするべきは、プラントの操業現場では何に困っているかということを確認していくところからかなと思います。みなさまの職場ではそれぞれ状況に違いがあると思いますが、私なりに全国津々浦々の発電プラントの現場をお邪魔してお話を伺っている限り、問題は大きく以下の通りです。

・ベテランの退職で経験豊富な方がいない

・プラントのメカニズムや構成要素などの基本が分からない

・そもそも人が少ない、採用が出来ない

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具体的な課題

こういった中で、具体的に表れてくるよくある課題の一つが、

「いつもと違うことが起こると、どうアクションしたら良いか分からない」

というものです。もう少し課題を分解してみると、

①いつもと違うとはどういうことか?

そもそも「いつもと違う」ということに気づくことも難しいという点です。ベテランの方が無意識に「なんかおかしいなぁ」と言っていることは、新人の人からすると、それはいつと比べていますか?過去1年間の平均値?それとも先週の同じ曜日の同じ時間との比較?いつもと違うことを探すというのはそれだけ結構大変だったりします。

②量が多すぎる

しかもそういったデータが、毎分あたり、数千個以上のセンサーから吐き出されてくるわけです。一人の生身の人間が見るにはほとんど無理があるかもしれません。多くの現場ではプラントのデータに対してしきい値で管理をしていますが、固定値でプラントの状態を把握するのは簡単ではないようです。しきい値の設定によってはアラートが発信されすぎたり、少なすぎたりします。

③アクションが分からない

仮に運よく早期に「いつもと違う」状態を発見できたとして、今度はどんな対策をすればよいのかわからないという問題に直面するわけです。多くのベテランは、何かトラブルが起こると、無意識にその設備のメカニズムなどの基礎知識や過去の事例から似たようなケースを思い出し、いくつかの対策を試しながら解決させているようです。このような経験・知識が無い新人さんには非常に難しい問題になるわけです。

こういう時に、どんな取り組みを考えれば良いでしょうか?

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解決方法

こういった問題について私なりに考える一つの解決方法は、

 ①運転データを異常検知・外れ値検出のアルゴリズムに与える

 ②「異常度合い」や「外れ値」の程度を数値に表す

 ③程度の大きい順にランキングにする

 ④ランキングを人の消化できるペースでメールなどで配信する

 ⑤担当者は、過去の事例や取扱説明書、基礎知識を検索しながら対処

 ⑥管理者は、自宅やスマホからでも担当者をサポート

Elasticsearch 公式ドキュメントより抜粋
https://www.elastic.co/guide/en/machine-learning/current/ml-overview.html
smiling formal male with laptop chatting via phone
Photo by Andrea Piacquadio on Pexels.com

いかがでしたでしょうか。結構地に足がついたシンプルな話ですよね?

「デジタル技術を使って」とそればかりに目が行ってしまい、とんでもない理想を持ち出してビジョンを語ってしまいがちですが、やはりスタートポイントはお客様であれ、自分たちの組織の中であれ、抱えている課題から始め、それにあった手法を考え、地道に積み上げていって実現したいですね。

その上で、必要な要素を探して、組み合わせて、使う人の状況に寄り添った使い方をしていくことがおススメです。

昔の人が「かなづちを持つとすべて釘に見える」と言ったらしいですが、本当にそうだなぁと思ったりします。

特に注意したいのは「AI・IoT・ICT・ビッグデータ」といった言葉はどうしても注目を浴びやすいし、プロジェクトの立ち上げ初期は手法に執着してしまいがちです。

しかし、何か解決したいことがあって、それを解決できるものであれば、ツールにこだわらず、なんだっていいということが伝われば良いなと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。引き続き読者の皆様にとって価値ある記事を書いてまいりますので是非フォローをよろしくお願いいたします!

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