ボイラ制御基本の「キ」vol.6~ボイラマスタってなに?~

こんにちは!いつもお読み頂きありがとうございます。

以前の投稿で、”ボイラから出てくる蒸気の圧力は〇〇で制御する”とお話しました。〇〇に入る言葉、覚えていますか。(忘れてしまった方はぜひ過去の投稿を読んでみてください。)

今回は、その制御の指標となるボイラマスタという言葉を紹介します。制御エンジニアがよく使う言葉なので、名前だけでも覚えておくと今後きっとお役に立つと思います。

(キーワード:ボイラマスタ)

基本の「キ」シリーズは新入社員など経験の浅い方に向けて、できるだけ平易な表現を用いて記述しています。物足りない方も多いかと思いますが、若手への転送など新人教育に活用頂けたら幸いです。

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それぞれの制御の関係性

先程の質問の答えとなりますが、ボイラにおける3つの重要な制御対象は以下のとおりです。

 主蒸気圧力 ← 燃料流量(石炭、ガス、油、バイオマス燃料など)

 主蒸気温度 ← スプレー水量(減温器や過熱低減器)

 ドラムレベル ← 給水量

カセットコンロを用いた”お鍋”を例に考えましょう。冬によく食べるあれです。ぐつぐつとに煮えたぎったお鍋を食べたいとき、強火にすると良いということは当たり前ですよね。

但し、あまりその状態を続けるとお鍋のスープも早く蒸発してしまい、味が濃くなってきます。そのため、途中で水を追加してあげる必要がありますよね。水を入れすぎると今度は味が薄くなってしまうので、できれば蒸発した水の量だけ補給したいですよね。

次に、カセットボンベの減りも早くなるはずです。今日は熱々のお鍋が食べたいぞってときは、もう一本予備を多めに用意しておく必要があるかもしれません。カセットコンロによっては強火は右→、弱火は左←みたいに空気の量を調整するツメがついていたりもします。

つまり、お鍋の火力を調整するということは、補給する水の量やボンベのなくなるスピード、投入する空気の量などにも影響を及ぼすということなんですね。考えてみると、とっても簡単なことですよね。

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ボイラマスタの捉え方

これはボイラにおいても同じことで、主蒸気圧力を調整するために燃料流量を制御するということは、給水量や空気流量を制御することに繋がるんですね。

”圧力制御は燃料”、”ドラムレベルは給水”と、それぞれ制御の対象も操作するものも異なるが連動している、、、それならば、一番重要な指標を”マスター(master)”と定義して、それぞれの制御系に割り振ってあげたら良いんじゃない?ってことで生まれたのがボイラマスタです。

味が濃くなった!と気づいてから水を用意するのではなく、強火でぐつぐつしているなら事前に水を用意しましょうね!といったイメージでしょうか。

”マスター”って何ですか?という方も多いと思いますが、今回はそういうもんだと丸暗記してください。

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主蒸気圧力制御 ≒ ボイラマスタ

ではなぜ主蒸気圧力制御(燃料の調節)が一番重要なのかというと、以下の理由が挙げられます。

 ・安全上、重要

 インターロック線図にもあるように、蒸気圧力が設計条件を超えて高くなることはとても危険です。他の制御に夢中になってよそ見をしていたら圧力上がってボイラ破裂しました、は絶対に避けなければいけません。

 ・出力を操作するのに都合が良い

 やかんの水を早く沸騰させるためには、強火にすることがもっとも都合良いですよね。早く沸かそうと水の量を減らしたり、うちわで扇いだりする人はいないと思います。(多めにお湯を沸かそうと思ったけど、実はそんなに必要なくて少し水を捨てるというのはありと思います。)

 ・変化の速度が早い

 ピーッ!と沸騰しているやかんを想像してください。火を止めるとすぐに音が止まる(圧力がゼロになる)はずです。しかし、お湯の温度はほぼ100℃のまま。制御という観点で考えると、動きの遅い温度よりも動きの速い圧力を制御したほうが良さそうですね。

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ちょっとイメージし辛かったかもしれませんが、ボイラマスタとは主蒸気圧力制御を基本とした、ボイラを制御する上で最も重要な指標なんですね。このボイラマスタを基に、燃料だったり給水量だったり空気量だったりを制御して、安定したボイラ運用がおこなわれているのです。

お鍋を食べる季節はまだ先ですが、お鍋の火力を調整するとき、「あ、私いま”鍋マスタ”を操作しているんだ。スープの量、空気の量、予備のカセット、ちゃんとついてきてね!」と思ってもらえればな、と思います。

以上、最後まで読んで頂きありがとうございました!

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