メタル温度とクリープ寿命消費について【用語解説】

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今回は、汽力発電プラントのボイラー設備の保全や操業のお仕事についていると良く出てくる「メタル温度」というものについて紹介します。

メタル温度とは何かというと、過熱器など特に温度が高くなっている部位について適切な温度域で使用されているかということを確認するためについている温度センサーが示している値になります。温度センサーにはいろいろな種類がありますが、熱電対と呼ばれるものが良く使われています。

最も高温になっているのは火炉の中ですが、ここに設置してしまうとセンサーの耐熱限界を超えてしまいます。なので非加熱部と呼ばれる位置に設置して、実際の過熱部分の温度を推定しています。

このメタル温度というものは、操業のお仕事でデータを監視されている人も見られていると思いますし、保全のお仕事で設備更新を検討する時にも把握されることが良くあります。

なぜこのデータが重要なのか。それはクリープや腐食といったトラブルの予兆を探ることが出来るからなのです。

金属材料が損傷する原因の一つがクリープという現象であり、材料ごとに固有の寿命を持っています。ボイラー設備のように、高温環境で応力がかかっているようなケースではその材料が持っている寿命が早く進行してしまうものです。

クリープ寿命は、温度、材料、使用時間の3つによって計算されます。10年20年というスパンで設定しなければならない寿命に対して、比較的短期間の実験データをもとにその材料の寿命を計算するためにラーソンミラーパラメータという指標が利用されています。

設備を設計する時には慎重に材料が選ばれていますが、運転中に計画よりも高い温度となっていないか注意深く監視する必要があるのは、この寿命が縮まっていないかを確認するためのものです。

タバコを毎日2箱数と平均寿命が縮まるのと似たような話で、金属材料は高い温度にさらされる時間が長いほど縮まってしまうものです。

例えばなんらかの理由で計画よりも高い温度で運転をしてしまっている状況があれば、それは、寿命消費に影響を与えてしまっている可能性があります。そういう時は指標を用いた寿命計算だけでなく、実際に材料のサンプルを取って金属組織の状態を検査することをおすすめいたします。

以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。引き続きお役立ち情報を共有していきますのでよろしくお願いいたします!

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