過熱器の役割について【用語解説】

woman writing on dry erase board

今回はボイラー設備の主要部位の一つ「過熱器」について役割、位置関係、注意点を分かりやすく説明していきたいと思います。

「過熱器」と言うと、あまり普段の生活では聞きなれない言葉ですよね。「加熱」ならまだしも「過熱」となると少し違和感を感じてしまうものですね…

汽力発電プラントの水・蒸気の流れを少しおさらいしても良いかもしれませんが、過熱器とは、ボイラー設備においては、節炭器を通過してきた水が火炉で加熱されたあと、蒸気ドラムで仕分けされた飽和蒸気を「過熱蒸気」にするための設備です。過熱蒸気にするための機と覚えれば漢字の間違いをしなくても済みそうですね。

ドラムから出た蒸気はさらに加熱されることで、過熱蒸気となります。過熱蒸気になることで、プラントの効率を高めたり、蒸気タービンに送り込む蒸気の品質を安定させる効果があります。

鋼管を溶接によってつなぎ合わせ、曲げ加工をしながらパネルを作り、そのパネルが火炉の炉幅方向に集まっているのが過熱器の構造になります。ボイラーメーカーが最適な配置を検討し、過熱器は1次過熱器、2次過熱器、3次過熱器…と複数のかたまり(”バンク”などと呼ぶ)に分かれていることが多いです。

ボイラー鳥観図における過熱器を図示

この設備の後は、高温・高圧の過熱蒸気となって蒸気タービンに送り込まれます。なので、ボイラー設備の中で最も厳しい環境にさらされる設備と言えるかもしれません。火炉の中で、火炎が放出するふく射熱を受けたり、熱交換する温度も高いので、スーツブロワによるエロージョンだけでなく、高温腐食やクリープといった問題にも気を付け、計画外停止につながるチューブリークを回避したいところです。

この設備の非加熱部と呼ばれる部位には熱電対と呼ばれる温度計が設置されています。ボイラチューブ(鋼管)のメタル温度が設計温度よりも高くなっていれば、その分クリープ寿命の消費が早まったと考えて保全計画に反映したいですね。長期運用しているユニットについてはサンプルを採取して検査することをおすすめいたします。

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。