ランキンサイクルとは何か【用語解説】

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この記事ではランキンサイクルについて分かりやすく解説をさせていただきます。汽力発電プラントは、「ランキンサイクル」と呼ばれる循環した仕組みで機能しています。覚えておくとプラント全体の構成を把握しやすくなるので是非読んでみてください!

「ランキンサイクル」なんとなくとっつきづらいこの言葉ですが、「ランキン」は人の名前で、「サイクル」は循環した仕組みといった意味です。イギリスのランキンさんが確立した仕組みと言う風に考えると身近になりませんか?

実はこれは、以前ご紹介した汽力発電プラントの水・蒸気の流れそのものと言えます。おさらいすると、水・蒸気は蒸気タービンで仕事を終えた蒸気が復水器で水にもどされ、水は給水ポンプを使ってボイラーへ供給され、ボイラーで蒸気を発生させ蒸気タービンへ供給されていましたね。

非常にシンプルに言えばこの設備構成をしているものがランキンサイクルと呼ばれます。汽力発電の他には原子力発電や船舶の動力設備にも利用されています。

ランキンサイクルの設備構成

新入社員のころ蒸気タービンの工場で現場実習をさせていただいたときに、現場の教育担当をしてくれた先輩社員にまず最初に教えてもらったのがこのランキンサイクルでした。当時はちんぷんかんぷんでしたが、こう考えるとそれほど難しい話ではないのかもしれません。

ランキンサイクルは温度と圧力の変化のイメージを持っておくと良いかもしれません。プラントの各設備の仕様を全て記憶するのは無理がありますが、温度と圧力がどのような変化をしているのかを知ることができれば、プラント内のどの設備の話であっても「だいたいアノあたりの話だね」と頭の整理がしやすくなるとおもいます。

温度の動きについては、T-s線図と呼ばれるもので一般に表現されています。縦軸に温度(T; TemperatureのT)、横軸にエントロピーという物質のちらばり具合を示す指標をとっているのがこのT-s線図となります。ちなみにエントロピーを英語にするとEntropyです。「なんでsで表すのか?」これはエントロピーに関係する熱力学の法則を導いたサディ・カルノー(Sadi Carnot)さんと言う人にちなんでつけられているようです。

T-s線図

給水はボイラーで温度上昇し、水から飽和蒸気、飽和蒸気から過熱蒸気となるにつれて温度が上昇していきます。過熱蒸気は蒸気タービンに供給されます。蒸気タービンは動翼と静翼と呼ばれるブレードを通過させることでタービンの回転力に蒸気が使用され、同時に温度、圧力は低下していきます。蒸気タービンで仕事をした蒸気は復水器で海水などの冷却水と熱交換され、水に戻され、それが給水ポンプを使ってまたボイラーに供給されていくという流れになります。

圧力についてですが、こちらはPV線図というもので表されます。P(圧力の英語Pressureの”P”)とV(体積の英語がVolumeの”V”)で表現されます。圧力を縦軸、体積を横軸に取ったものがPV線図と呼ばれます。

同じ圧力をキープしながらボイラーから出た蒸気は、蒸気タービンで仕事をすることで圧力が低下し、復水器でその圧力をキープしながら水にもどされ、給水ポンプで圧力を上げてボイラーへ給水される仕組みになっています。

PV線図

このように改めてみるとボイラーは温度も高いし、圧力も高いということがはっきりと分かってきますよね。高温・高圧の厳しい環境で運用されるボイラー設備にはぜひしっかりと保全業務に取り組みたいですね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。引き続きお役立ち情報を配信いたしますのでよろしくお願いいたします。

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