回収ボイラの豆知識、芒硝とは何か?【用語解説】

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こんにちは。今回は「芒硝」(”ぼうしょう”と読みます)について説明していきます。芒硝というものがどのように保全業務に関連してくるのかについてわかりやすく説明したいと思います。

まず、「芒硝」という言葉ですが、ソーダ回収ボイラの保全業務にたずさわっていれば耳にしているかもしれません。ただ、聞いただけではピンとこないですよね。

これは、一般的な言葉では、硫酸ナトリウム(化学式だとNa2SO4)のことを指します。硫酸ナトリウムという物質の別名が「芒硝」と思っていただければと思います。

一般に、ボイラー設備では、燃料中の灰分が過熱器節炭器などさまざまな場所に付着することがあります。ボイラーチューブに付着すると効率的な熱吸収が阻害される原因になったり、チューブとチューブの間が灰付着によって詰まっていくことで排ガスの正常な流れを阻害してしまう原因にもなります。

ソーダ回収ボイラの場合、燃料はパルプ洗浄工程で出る廃液の黒液と呼ばれるものが利用されています。この黒液には非常に多くの灰分が含まれており、その灰成分のほとんどが芒硝(Na2SO4)になります。この芒硝がボイラーの炉内で燃焼反応し、以下のようにスメルトスパウトからスメルトとして取り出され、それがデゾルビングタンク内で弱液に溶け込ませると、緑液(Na2S)として取り出されています。ボイラーというとその目的は一般に蒸気の発生と思われがちですが、ソーダ回収ボイラの場合は、それだけでなく、この「緑液の回収」が目的とも言えます。回収された緑液は、さまざまなプロセスを経てパルプ製造プロセスで利用されます。

芒硝から緑液へ

図の中でキャリオーバー+蒸発物と記載されているように、排ガスの流れにそって燃料の一部が後流に持っていかれてしまい、その過程で、過熱器や節炭器に灰が付着しています。この灰のことを「芒硝」と呼んだりすることがあります。付着している様子は以下の写真のような状態です。

灰が付着している様子(左)                 灰を除去した後の様子(右)

こういった灰(芒硝)は伝熱阻害や閉塞といった問題を引き起こすため、スーツブロワで除去されたり、排ガスの環境規制値を満たすために、電気集じん機を通じて落とされ、回収されることになります。回収された灰は、アッシュ回収設備(コンベヤ)によって運ばれ、黒液に混ぜられてボイラーに投入されます。ソーダ回収ボイラの「成果物」が蒸気だけでなく、「緑液」であると考えれば、そのもとになる成分を含む芒硝を出来る限り有効に利用したいという気持ちがわかりますよね。

芒硝が大きな塊になって落下して過熱器スクリーン管を損傷させたり、熱疲労による漏洩トラブルの原因になったりといったトラブルも出ています。ぜひ注意したいですね。

いかがでしたでしょうか。これで芒硝の説明は以上になります。引き続きお役立ち情報を配信してまいりますのでご要望などございましたら是非ご連絡をお願いいたします。

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