クリンカ・灰付着で悩んだら

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こんにちは。今回は、ボイラ炉内の灰付着について、良い解決策を見つけられず悩んでいる方に少しでもお役に立てればと思い、記事にしています。

前回の記事にも書きましたが、解決策については実は様々なものが提案されているのですが、原因を特定できていなかったり、そもそも灰付着やクリンカなど炉内の汚れ具合を定量的に評価できずにいるケースも見受けられます。

効果がありそうな方法が見つかるとつい試してみたくなるところですが、数字で表現される指標がないと結局効果があったのか分かりづらいですよね。

例えば、新型コロナウィルスの新規感染者数や死亡者数といった数字(指標)があれば、「緊急事態宣言の期間中は、新規感染者が減った」、「重症患者用のベットの数を100個増やしたら、死亡者数が減った」などのように、実施した内容とそれに対する効果が分かりやすくなるわけです。

こうした指標が無ければ感染対策としてどのようなことをするべきかと言う事を考えることもできなくなってしまいますね。

これと同じような話ですが、

ボイラ炉内の灰付着など汚れ具合を定量的に評価する指標を定めることができれば、原因を特定したり、対策の効果を見極めたりするときに便利です。どのようなことがきっかけでその指標が悪くなったのかを調べることで、原因をはっきりとさせることが出来るかもしれませんし、何か実験的に対策を打った場合に、どれくらい効果があったかを客観的に理解することだってできるはずですね。

それでは、どのようなものを指標にすることが出来るのでしょうか?

一つ目は、排ガスの温度です。

排ガスは燃焼用の空気によって燃料を燃やすことによって炉内で発生し、ボイラ炉内ではその高温の排ガスが持つ大きな熱がボイラーチューブの中を通る水や蒸気へ伝達されています。ボイラーチューブがきれいな時と、汚れている時を比較してみましょう。

汚れ状態と伝熱

汚れていない時であれば排ガスが持つ熱がボイラチューブの中を通る水や蒸気へスムーズに伝達されるわけです。一方灰の付着などで汚れがあると排ガスの持つ熱の伝熱は阻害されることになります。例えばもともと700度の排ガスは、汚れがない場合は、水や蒸気へ伝熱されることで500度になるかもしれませんが、汚れがある場合は、十分に熱を伝えることができず、550度までにしかならないかもしれません。通常よりも高いガス温度が観測された場合、計測ポイントのガス流れの前で汚れがあるのかもしれないと推定することができそうです。これが汚れの程度を表す指標になるかもしれません。

そしてもう一つが排ガスの差圧です。

ボイラ炉内にはそもそも過熱器節炭器などが配置されていて、ガスが後流に流れていくことを邪魔しているようなものになるので、こうした構造物の前と後ろでは排ガスの圧力が異なり、前よりも後ろの方が圧力が高くなります。この圧力の差(これを差圧という)について、きれいな時と、汚れがある場合で比較してみましょう。

ガス流れの違い

汚れがない時には比較的ボイラチューブの間に排ガスの通り道が広く、汚れがあるとその分ガスの通り道が狭くなってしまっていますね。時にこの通り道が閉塞などと言って一部ふさがれてしまうような場合もあります。汚れがある場合の方が、ガスの流れを邪魔している度合いが強くなりますので、通過した後のガスの圧力と前の圧力との差は大きくなります。この差圧の傾向を利用すると汚れの度合いを示す指標に出来るかもしれません。

のぞき窓から炉内を見たり、ユニットを停止させた時に炉内を確認したりして、灰付着、クリンカが特に激しい部位・エリアが分かっていればその前後のガス温度や差圧に注目して定量的に評価してみると良いかも知れませんね。

いかがでしたでしょうか。これで今回の記事はおしまいです。引き続きお役立ち情報を配信してまいりますのでよろしくお願いいたします!

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